今でもリアルに想いだす
景色がある
5年も前になる、妹と2人で旅に出た
どんなきっかけだったのか、もう思い出せない今は妹にも赤ちゃんができて
そうそう行くことはできなくなった
沖縄のひろい空、夕方のゆったりした空気
遠くにひろがる夕日を眺めていた
だんだんと赤く、次第に青みがかっていく
時間がすすんでいるのか、いないのか
わからないほどゆっくりとした空気だった
心地がよくて、なんにもなくて
なにもなくて、変わるのを、ただ見ていた
ふと、三味線の音色が
あぁ、沖縄だ。
聞き慣れない三線の音色、ここが違う場所であることを思い出させた
またここに来たい
そう瞬間的に決心した
不思議な場所、不思議な日暮れだった
今だに、こころを落ち着けたいな、
と想い、思い出すのは
この夏のこの景色
はてなインターネット文学賞「記憶に残っている、あの日」